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1年生の算数 算数の基礎

ひき算を学ぶ順番と扱う数値の理由

投稿日:2019年11月5日 更新日:

小学1年生におけるひき算の学習は、どのような段階を経るのか、また、教科書に出てくる問題の数値はどのように決められているのか解説します。

ひき算①:繰り下がりのないひき算

一番はじめに習うひき算は繰り下がりのないひき算で、

(1けた)-(1けた)=(1けた)

の計算です。

それでは、この計算を扱うときに、

あなたなら、一番最初のひき算は「何-何」にしますか?また、その理由は?

一番最初に習うひき算が「5-2」である理由

ひき算を、小さい数から考えると、最初に出てくるのは「1-1=0」ですね。しかし、答えが「0」(何もない)というのは児童にとって考えにくいので却下です。同じ理由で「2-2」、「3-3」も却下です。

次は、「2-1=1」ですね。たし算と同様に、○-△=□ の3つの数字は全て違うことが望ましいのでこれも却下。同じ理由で、「4-2=2」もダメですね。

次は、「3-1=2」でしょうか。残念ながら、これも不正解です。ブロックで考える際に、「1をとる」ことは最初の学習に適しません。(後で解説)同じ理由で「4-1」、「5-1」もダメです。

次は、「3-2=1」ですね。3-2=1 を最初に習うと、4-3=2 と数を順番に書けばよいと思ってしまう子が出て来くる可能性があるからこれも却下です。

そして、選ばれた数「5-2=3」もしくは「5-3=2」になるのです。教科書を調べると5社が「5-2」、1社が「5-3」でした。

1年生におけるひき算はブロックを移動することで、答えを求めます。

5-3では3つのブロックを動かすことになりますが、5-2では、2つのブロックを動かせばよく、指先が器用でない1年生にとって、少しハードルが下がります。そのため、多くの教科書で扱われているのでしょう。

この問題のブロック操作では、

と2段階でブロックを動かすのではなく、

というように、1度でブロックを動かすことを教えます。このポイントは、「3-1」では教えられません。

ブロックを操作させる際の抑えたいポイント

ひき算のパターン(8種類)

初めて習うたし算が「3+2=5」であることを考えると、初めて習うひき算が「5-2」であることも頷けますね。

たし算を習う順番と扱う数字の理由

次の問題は、「4-1」(2社)、「3-2」、「3-1」、「4-3」でした。

この(1けた)-(1けた)の単元では、

10-(1けた)=10

まで、学習します。

ひき算②:0のひき算

次に習うのは「0のひき算」です。

「何もないものを引く」という考え方が児童にはわかりにくいので、

(1けた)-(1けた)=0 の後、 (1けた)-0 を学びます。

多くの場合、玉入れゲームを2回行い、前半と後半の差を求める場面が多く扱われます。

1社の教科書会社は、繰り下がりのひき算の後に学習する計画でした。

ひき算③:(2けた)-(1けた)のひき算

いよいよ、(2けた)-(1けた)の計算です。

まずは、(2けた)-(1けた)=10 の計算を習います。

初めに習うのは、「12-2」、「13-3」、「15-5」、「16-6」(2社)でした。どの教科書会社も、「14-4」を避けたようです。読みを「じゅうし ひく よん」としてしまうと児童が躓く可能性があるからでしょうか。

1年生ではについては習わないので、「1の位の3から3をひいて」という指導はできませんので気をつけましょう。

次は、「15-2」や「14-2」の計算を行います。

ひき算④:3つの数の計算

次は、(1けた)-(1けた)-(1けた)=(1けた)を学びます。多くの教科書では、バスの乗り降りの場面を扱っています。1社のみ人間がバスに乗っているのですが、「ふたりおりる」と、ひらがな表記になっていました。

「2人」と記載されていると「ふたり」と読めない子がいるからかと思いますが、「ふたり」という字で「2」をイメージすることが難しい子もいると思うので、避けた方がよいでしょう。

次に、(1けた)-(1けた)+(1けた) について学習します。

その次は、(2けた)-(1けた)-(1けた)=10 -(1けた)となる問題です。ここまで来るとかなり繰り下がりのあるひき算に近づいてきましたね!

繰り下がりのあるひき算で「13-9」を扱っている教科書会社は、この段階で、「10-9+3」を練習問題として扱っています。教科書は、きちんと系統性を意識して作られていることがわかりますね!



ひき算⑤:繰り下がりのあるひき算

いよいよ、繰り下がりのあるひき算の学習に入ります。これだけ、段階を追って、学習するんですね。ここで扱われる数値にも興味深い特徴があります。

「13-9=4」(3社)、「12-9=3」(3社)という結果でした。

繰り下がりのあるたし算の最初は、「減加法」といって、ひかれる数を分解して計算します。「13-9」では「10+3-9=10-9+3」と考えます。どの教科書もひく数が9なのは、「あと1で10」と考えやすいからでしょう。

繰り下がりのあるひき算の教え方については、こちらのページを参考にしてください。この記事を書いた際には「12-3」が一番多く扱われていました。教科書も色々考えられ、数値が変更されていることがわかります。

繰り下がりのあるひき算の教え方

繰り上がりのあるたし算は、これだけ多くの段階を経て、やっとできるようになる学習なのです!

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