という面白い時計があります。
上の画像を見ていただければお分かりの通り、文字盤が一般的な時計とは異なります。
画像の短針は4を指しているので4時です。1時間後、短針は大きく動き、5まで一気に移動し、5時を表示します。
この時計の秘密について考えていきましょう。
もくじ
時計のひみつを暴け!
時計の文字盤は下のように十二角形です。(ここでは理解しやすいように正十二角形で考えます。)
時計に隠された美しい形
不思議な時計の1から12まで数を割り振って、順番に矢印で繋いでみます。
1から始まり、全ての数字を通ってまた1に戻ってきました。また、矢汁でできた図はとても美しいですね。
数字の配置のひみつ
次に数字の配置の仕方を見てみましょう。
不思議な時計の文字盤の数字は、時計回りに見ると5つ目の頂点に次の数が記されています。
では、なぜ5つ目の頂点に次の数が示されているのでしょうか。
次の数字はどこに記す⁉
もし、1つ目に次の数なら
一般的な時計と同じ羅列ですね。
2つ目に次の数だと、
1と7が同じ場所になってしまいました。12までの数字が別の場所に入らないと時計として機能しません。
3つ目に次の数だと
1と5が同じ場所になってしまいました。
4つ目が次の数だと
1と4が同じ場所になってしまいました。
6つ目が次の数だと、
1と3が同じ場所になってしまいました。
7つ目が次の数だと…は実は考える必要はありません。時計回りに7つは反時計回りに5つと同じなので、5つ目の数字の羅列と作用対象になります。以降11まで(12だと一周)同じ理由で考えません。
以上のように、どうやら5つ目でないとうまくいかないようです。
ひみつの解明まで、もう少し!
ここで、矢印の図に戻って考えてみましょう。九九が織りなす美しい形に似ていることに気が付くはずです。別ページでも説明しているように、九九の場合、一の位の数の頂点を結びました。
九九が織りなす美しい形
今回の場合も、一の位に注目してみると、5,10,15,20…と0と5の連続になってしまいました。
ポイントは12進法‼
九九が織りなす美しい形では0~9の数字を頂点にしたため、頂点の数は10個でした。時計の場合は頂点の数は12なので、12進法で考える必要があるのです。すると、
わかりやすいように、一の位を囲みます。
0から11までの数字が並びました。
7つ目が次の数になる場合でも、同じように考えて
と0から11までの数が並びました。5の場合の一の位の数を下から上に見ると、7の場合の一の位の数になっていることがわかります。
通常の時計では、1時間経つごとに短針は30度動きます。(360÷12)
以上の考えを用いて、1時間経つごとに短針が150度動くようにすると、不思議な時計を作ることができるのです。