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算数の基礎

数という概念の獲得(幼児期)

投稿日:2020年4月7日 更新日:

数というものは、目に見ることはできません。

では、我々は、どのようにして数と出会い、数を理解していくのでしょうか。

数と量は違う

学習指導要領解説には「数量」という言葉が多く出てきます。「数量」は「数」と「量」をまとめて表現したに過ぎず、「数」と「量」は別物です。

詳しくは下のページを参照してください。

数との初めの出会い

私には2人の子どもがいます。その子ども達の成長を見ていると、人がどのようにして数と出会い、数という概念を獲得していくのかが見えてきました。

間接的に触れ合う「数」

まず、人間が生まれて最初に触れ合う「数」は、赤ちゃんの周辺にいる人の会話の中にあります。

「〇月〇日〇時に生まれて、○○グラムだよ。」

「ミルクを〇mL飲んだよ。」

といったように、他者と他者の会話の中で聞くことになるでしょう。もっとも、この時に、数というものを意識している赤ちゃんはいないでしょうが…。

それでは、赤ちゃんが数と直接的に触れ合うのはどのようなときでしょうか。

直接的に触れ合う「数」

飽くまでも、私の経験ですが、赤ちゃんが、「数」に直接触れ合う月齢は、生後9か月ごろです。

9か月ごろの赤ちゃんは、物をつかめるようになり、人と接する行動をとるようになってきます。その中で、多くの赤ちゃんが最初に数に触れ合う場面は、離乳食です。

もう1つ

9か月ごろの赤ちゃんは、手づかみ食べができるようになり、食べ物が固形になっていきます。手づかみ食べが始まると、

たくさん食べる赤ちゃんには、「もう1つ食べる?」

あまり食べない赤ちゃんには、「もう1つ食べなよ。」

数が登場することになるのです。

量が1つでは、数の概念は獲得できない

数と出会った赤ちゃんですが、ここからどのようにして、「1とは何か」という概念を獲得していくのでしょうか。

下の絵のように、数と出会ったとしましょう。

次の日も、おかわりをして、数と出会ったとしましょう。

次の日も、その次の日もず~~とおにぎりをおかわりして、「もう1つ」「もう1つ」と繰り返すとします。

すると、この赤ちゃんにとって、「1つ」というものは、おにぎりの範疇からでることはありません。

共通項に気づかせる

数の概念を獲得するためには、「1+(助数詞)」に、たくさん触れ合わせなくてなりません。

遊びや読み聞かせ、食事などの様々な活動の中で、上の絵のような「1+(助数詞)」にたくさん触れさせます。この経験を何度も重ねていくうちに、「1」というものの共通点に気づき、「1とは、物が1つある状態なのだ。」(この言い方はかなり変ですが)と理解するのです。

日本語の場合、助数詞によって、1(いち)だい、1(いっ)こ、1(ひと)つと読み方が変わるので、難しいですね。

 

蛇足:色の獲得

数の概念の獲得は、色の獲得とも似ています。

例えば、赤ちゃんに、赤いクレヨンだけを見せて、

と毎日毎日、教え続けるとします。

すると、ポストやトマトを見て、「赤だ。」という概念は形成されていません。

飽くまでも、その赤ちゃんの中では、「赤クレヨン=赤」に過ぎないのです。

赤という概念を獲得させるためには、

トマト、ポスト、イチゴ、リンゴなどなど、赤いものをたくさん提示し、「これも赤、これも赤」と共通点に気づかせていくのです。

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