物の数をかぞえるという行為は、算数において、最も基礎的な学習といっても過言ではありません。
幼児から小学1年生の児童は、どのように物の数をかぞえるのか、親として授業者として抑えるべきポイントを解説します。
それでは早速、下のりんごの数をかぞえてみましょう。
あなたなら、あなたのお子様なら、あなたのクラスの子なら、どのように数えますか?
もくじ
数え方① 1つずつ かぞえる
最も単純で、最も簡単な数え方は、1つずつかぞえることです。1つずつかぞえるといっても、様々な数え方があります。
バラバラにかぞえる
これでは、どのリンゴをかぞえたのか、わからなくなってしまいます。端から順番にかぞえることを教えましょう。
縦にかぞえる
これは、面積の考え方に近い かぞえかたです。
横にかぞえる
文章を左から右に読んでいくので、数をかぞえるときも、左から右へかぞえていくことが自然です。
3~4歳の子は、このように数えることが一般的でしょう。
数え方② かぞえたし
5のまとまりに注目して、1から5までかぞえることを省略します。そして、「6・7・8・9」と、途中からかぞえます。
1から10までかぞえることができる子でも、「2から」「5から」など、途中からかぞえることは、難しいです。ぜひ、練習させてみましょう。
数え方③ まとまりで かぞえる
「に・し・ろ・や」と かぞえていき、最後に1をたします。かなり面積の考え方に近いですね。
数え方④ かぞえひき
「10のまとまりから、10・9」とかぞえるやり方です。10から1まで逆にかぞえられることが条件です。
このように、「物の数をかぞえる」というだけでも、様々な方法があります。子がどのようにかぞえているのかによって、物をどのように捉えているのかが見えてきます。
「1つずつかぞえる」よりも「かぞえたし」の方がレベルが上です。しかし、「□歳までに、このかぞえ方ができていないとダメ」ということはありません。
子の理解度・発達段階に応じて、「こんなかぞえ方もあるんだよ。」と教えてあげましょう。
かぞえながら「面倒くさい」という声が聞こえたら、次のレベルへ移行するチャンスです!