算数を究める

算数の基礎と雑学をわかりやすく解説します。よりよい算数授業と算数好き児童を増やすサイト

2年生の算数 算数の基礎

竹尺(竹の定規)を買わなきゃいけないの!?竹尺を使う3つの理由

投稿日:2020年6月15日 更新日:

2年生の普遍単位の学習では、児童が待ちに待っていた定規を使う学習が始まります。

新年度が始まると、すぐに竹の定規(竹尺)の購入のお知らせがあることでしょう。

 

そして、多くの保護者が、

「竹尺って買わなきゃいけないの?他の定規なら持ってるんだけど…。」

と考えます。2年生の担任なら一度は聞かれたことがあるのではないでしょうか。

竹尺を買った方がいいのか、買わなくてもいいのか…。ズバリ!竹尺は買ってください!

竹尺を使う理由が3つあります。それは、

  • 素材の伸縮性
  • 数直線への助走
  • メモリの位置

です。

それでは、それぞれの理由について説明をしていきます。

 

 

竹尺を使う理由①:素材の伸縮性

物体は、温度によって伸び縮みします。

多くの定規はプラスチックで作られますが、プラスチックは、竹よりも10倍伸び縮みするのです。

定規自体の長さが変わってしまっては正しい測定ができるわけありません。

そこで、伸び縮みしにくい竹の定規の方がよいのです。

 

しかし、定規が伸び縮みするのと同様に、測定物も伸び縮みします。以下のサイトに興味深い考察が載っていました。

竹尺を使う理由②:数直線への助走

一般的な定規と竹尺の違い、それは、

数値が書かれていない

ということです。

数値が書かれていない代わりに、5cmずつに、印が書かれていますね。

児童が竹尺を使って長さを測定するとき、端から1、2、3…と1cmずつメモリを数えていては大変です。

この印をもとに、「5から2cm」、「10から1cm」というように考えます。

これは、数直線の学習の素地となるものです。

「竹尺には数値が書いてないから面倒くさい」ではなく、他の学習に活かされる力を育んでいるのです。

竹尺を使う理由③:メモリの位置

竹尺は、一番端からメモリがスタートしています。

例えば、鉛筆の長さを測る際に、鉛筆の端と竹尺の端を揃えれば、長さを測ることができます。

「端を揃える」というのは、1年生の時に「長さの直接比較」の学習で行っていますので、自然な思考です。

一方、多くの定規は、下のように定規の端と0の位置にズレがあります。

このような定規では、測定物の端を0に合わせたり、

測定後に、定規の端から0までの長さを引いたり、

する必要があるのです。

「そのくらい…。」と思われるかもしれませんが、2年生にとってはとても大きなハードルに成り得るのです。

 

 

竹尺を買う理由がわかっていただけましたでしょうか。

もちろん、上記3つの理由をクリアする竹尺ではない定規も存在するでしょう。そういった定規は積極的に使用して構わないと考えます。

逆に、上記3つの竹尺を使う理由を知らずに、

「おうちにある定規なら何でもOKです!」

といった連絡をする担任だったら、注意が必要かもしれません。

 

 

-2年生の算数, 算数の基礎

執筆者:

関連記事

小1担任ならフォントに気をつかうべし!

小学校1年生では、これからの学習の基礎となる基本的なことを学習します。 その中でも、最も基礎となる学習が「文字」の学習です。 特に、「数字」は、フォントによって形が大きく異なります。 下の数字を見てく …

図は「書く?」「描く?」「画く?」

国語の学習のようですが、授業中に「あれ?どっちだ?」と思ったことのある人は多いはずです。どれだと思いますか?? 一般的に、「書く」は文字、「描く」は絵 という認識でしょう。 そもそも「図」とは… 図と …

1年生:立体図形の学習 授業のポイント

小学校最初の図形の学習は、平面図形ではなく、立体図形です。 これは、立体図形の方が具体性があり、立体図形の構成要素として平面図形があるからでしょう。 それでは、小学校最初の図形領域の学習である「立体的 …

わり算の性質を理解させる方法

わり算の性質が理解できれば、楽に計算できたり、計算ミスも減ります。どのように児童に、わり算の性質を理解させるのか解説します。

質問と発問の違い

授業(特に指導案)では「発問」という言葉が頻出します。日常生活では「発問」という言葉はあまり使わず馴染みがなく、「質問」という言葉の方がよく聞くのではないでしょうか。ここでは「質問」と「発問」の違いに …