1年生では、長さや面積や体積という量の意味や測るということの意味を理解する上での基礎となる経験をさせます。定規やはかりは使いませんが、その素地となる活動として様々な具体物をたくさん触らせてください。
長さは身長や距離など非常に身近にある量です。量の学習は長さも面積も体積(容積)も「直接比較」、「間接比較」、「任意単位による比較」、「普遍単位による比較」の4つの段階を経ます。
もくじ
直接比較
児童にとって1番身近な長さは身長でしょう。友達と背比べをするときには、友達と背中をつけて比べますね。このように、比較対象物を直接重ねて比べることを直接比較といいます。授業では「1番長いえんぴつ選手権」のようなことをすることもあります。
直接比較の留意点
直接比較をするときには以下のことに気をつけなければなりません。
- 対象物をピンとのばすこと
- 同じ方向を向かせること
- 一方の端と端とをそろえ、もう一方の端の位置で長さが比べられること
- 長さの大小は「長い」、「短い」と表現すること

間接比較
「先生の机はドアから出せるか」や「机の縦と横はどちらが長いか」といったように、重い物や動かせない物の長さを比べるにはどうしたらよいのでしょうか。
直接比較ができないときには、媒介物(ひもなど)を使って間接的に比較をします。動かせない長さを媒介物を介することで移動可能にするのです。

間接比較の留意点
間接比較をするときに気をつけることは、媒介物を何にするかです。よく腕を広げて「このくらいの長さ」とかやりますよね。しかし、腕を使うと長さ(腕の幅)はすぐに変わってしまいます。ゴム紐のように伸縮自在な物も適しません。
授業で扱うとき、最初に子どもは必ず腕で間接比較をしようとします。その行為を否定せず、さらによい媒介物はないか考えさせることが大切です。
任意単位による比較
ほとんどの長さの比較は間接比較で解決します。しかし、「どのくらい長いのか」というように、長さを数値化し比較する際には、任意単位による比較を行います。任意単位とは、単位(基準になるもの)は任意(なんでもOK)ということです。
間接比較のときと同じように机の横の長さを縦の長さを比べてみましょう。今回は「どのくらい長さが違うのか」を考えなくてはいけません。

任意単位によっては「2本分とちょっと」というように、ぴったりいかないこともあります。授業では身の回りのものをたくさん使って測定させるべきでしょう。
任意単位による比較の留意点
任意単位を用いる際に気を付けなくてはならないことは下の通りです。
- 同一(同じ長さ)の任意単位で統一する。
- 任意単位となるものの間をあけない。

普遍単位による比較
普遍単位による比較は2年生で扱います。
詳しくはこちら↓↓
メートルとマイルの違いなどについてはこちら↓↓
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