長方形を正方形でわけるだけで、
4年生では、正方形の学習の発展として、5年生では、最大公約数の発展として、またはフィボナッチ数列というおもしろさとして扱うことのできる教材です。
もくじ
できるだけ大きな正方形で分ける
早速ですが、下の長方形を、

できるだけ大きな正方形で分けてみてください。
このようになりますね。

これを式で表すと、
15÷6=2あまり3 (15cmの辺を、1辺が6cmの正方形でわけると2つ分と3cmあまる)
6÷3=2 (6cmの辺を、1辺が3cmの正方形でわけると2つ分)
となりますね。
長方形の辺の長さを変えてやってみましょう。


長方形の辺の長さを a cm、b cm (a>b)としたときに、一辺が b cmとなるような正方形を作っていけばいいですね。
どんな長方形であっても、最後、いくつかの1㎠の正方形を使えば、分けることができます。
同じ大きさの正方形で分ける
長方形を、同じ大きさの正方形で分けるには、どうすればいいのでしょうか。

先程の長方形でしたら、

上のように、1辺が3cmの正方形で分けることができます。
次の長方形はどうでしょうか。

この長方形を同じ正方形でわけようとすると、1辺が1㎠の正方形わけるしかありません。どうしてでしょうか。
同じ大きさの正方形で分ける際には、たての長さと横の長さの最大公約数を考えるのです。
1つ目の長方形でしたら、たてが6cm、横が15cmなので、6と15の最大公約数3を一辺の長さにする正方形を分けることができます。
一方、2つ目の長方形では、たてが7cm、横が11cmなので、7と11の最大公約数である1を一辺の長さにする長方形分けることになります。
フィボナッチ数列
次に、できるだけ大きな正方形を足して、長方形を作ってみましょう。
まずは、1辺の長さが1cmである正方形が1つあるとします。(正方形の中の数字は1辺の長さを表します)

できるだけ大きな正方形は1辺が1cmの正方形です。

次は、1辺が2cmの正方形をたすことができます。

これを繰り返していきます。




これら出てきた数字を並べてみましょう。
1,1,2,3,5,8,13…
とフィボナッチ数列が誕生しました。
このフィボナッチ数列は、前の前の数と前の数をたしていくというものです。
このように、4年生では、正方形の学習の発展として、5年生では、最大公約数の発展として、またはフィボナッチ数列というおもしろさとして扱うことのできる教材です。