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1年生の算数

1年生:「かずしらべ」データの活用(整理の仕方)授業の展開とポイント

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1年生の「整理の仕方」の学習は、「長さ比べ」と似ている面もあります。

どのような授業を行えばよいのかについて説明します。

ものの個数を整理する

本時のゴール:物の個数を整理するときには、大きさをそろえる必要がある。

問題提示のポイント:個数をかぞえさせない

まずは、下のようにたくさんの絵がバラバラに配置されているものを提示します。(1枚ずつはがせるといいです。)

このとき、「一番多い動物は何かな?」と聞いてしまうと、児童は数をかぞえはじめます。

1つずつ☑をつけて、数をかぞえるという学習はもう済んでいますので、整理する必要がなくなってしまいます

そのため、「一番多い動物は何かな?」と聞いた後、上の絵は隠してしまいましょう。

児童からは、「わからない」「もっと見せて」と言われますので、「パッと一目見て、どの動物が一番多いのか分かるように整理をしよう」と投げかけましょう。

課題:どれがいちばんおおいのか ひとめみてわかるように せいりしよう

整理のポイント①:一方をそろえる

今のままの絵では、一目見てどれが多いのかが、わかりません。どうしてでしょうか。絵がバラバラに配置されていることが悪いのです。絵を移動させて整理させることになります。まずは、純粋に絵を移動させましょう。

もっとわかりやすくするためには、どうすればいいでしょうか。「長さ比べ」の学習で、「長さは一方をそろえて、もう一方の位置で比べる」という学習をしているはずです。「長さ比べ」が未習でしたら、この時点で、「一方をそろえて、もう一方の位置で比べる」ということを抑えましょう。

そこで、一方をそろえます。

「一番多いのは、魚だね!」と言い、批判を浴びましょう。

整理のポイント②:同じ大きさの部屋に入れる

タコや魚は隙間があいているのに対し、カニはぎゅうぎゅうです。そこで、動物達を同じ大きさのお部屋に入れてあげましょう。

この絵ならば、一目見て、どれが多いのかがわかりますね。

部屋の枠を書くのは面倒ですね。枠がないと下のようになり、表しにくいです。

 

このやり方は間違いではありませんが、もっと良いやり方がありそうです。では、どうして、この絵ならば一目見てわかるのかを考えてみましょう。

整理のポイント③:大きさを均一にする

動物たちをお部屋に入れたということは、動物たちの大きさをお部屋の大きさに置き換えたということです。

同じ大きさの部屋に置き換えたら比べられる。つまり、動物たちの大きさをそろえればいいことに気が付きます。しかし、絵の大きさは変えることができないので、新しく絵を描きなおすか、色を塗る作業が必要になります。

色を塗ることが本題ではありませんから、きれいに塗る必要はありまえん。

また、ここでも、すんなり正解を出してはいけませんよ。

このように塗ったのでは、一目見てわかるとは言えません。ここでようやく児童にかつどうさせましょう。

これで完成です。1年生の学習ではここまでなのですが、面倒くさがりな子は、色を塗らずに〇を書くかもしれません。

このように書いた子がいたら、ぜひ、絵を消しましょう。

具体物を抽象物で代替して表したのですね。これは、2年生の学習の先取りとなります。

 

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