算数を究める

算数の基礎と雑学をわかりやすく解説します。よりよい算数授業と算数好き児童を増やすサイト

1年生の算数

たし算のパターン(6種類)

投稿日:2018年9月22日 更新日:

小学1年生のたし算について考えます。考え方の違いによって、ブロック操作の仕方も変わりますので注意が必要です。平成29年度告示算数科学習指導要領では、「加法が用いられる場面」として「合併」、「増加」、「順序数を含む加法 」、「求大」、「異種のものの数量を含む加法」の5種類が挙げられています。さらにもう1種類のたし算もありますので、全6種類のたし算について紹介します。(このページの式は全てa:足される数、b:足す数、x:求めたい数で表記します。) たし算を学習する系統性について知りたい方はこちらのページをご覧ください。
たし算を習う順番と扱う数字の理由
ブロック操作についてはこちら↓
ブロックを操作させる際の抑えたいポイント

「合併」

「合併」は、同時に存在する2つの数量(aとb)を合わせた大きさ(x)を求める場合です。問題文に「あわせていくつ」と書いてあることが多いです。
りんごはいくつありますか。

「増加」

「増加」は、初めからある数量(a)に数量(b)を追加したり、それから増えたときの大きさ(x)を求める場合です。問題文に「ふえると」や「くると」、「もらうと」と書いてあることが多いです。
りんごが3こあります。2こもらうとなんこになりますか。
加数(たす数)が右にあることから、ブロック操作の際には右からブロックを移動させる動きが適切だと思われます。

「順序を含む加法」

「順序数を含む加法」は、ある番号や順番(a)から、さらに何番か後ろの番号や順番(b)をもとに全体の数量(x)を求める場合です。問題文に「□番目」と書いてあることが多いです。
のぞみさんはまえから3ばんめです。のぞみさんのうしろには2人います。みんなでなん人ですか。
下の問題のように、「左から」や「右から」という問題はふさわしくありません。
のぞみさんはひだりから3ばんめです。のぞみさんのみぎには2にんいます。みんなでなんにんですか。
なぜならば、私たち(問題を解く人)から見た”右”と、のぞみさんから見た”右”が異なるからです。上の問題の場合、下のように3人としてしまう可能性があります。
もちろん、「左から3番目」も「のぞみさんから見て左から3番目」と解釈をすれば「みんなで5人」となりますが、子どもが混乱する可能性があります。自作問題を作る際には視点に注意しなければなりません。

「求大」

「求大」は、大小2つの数量(xとa,x>a)があって、その大きい方の数量と小さい方の数量のとの差(x-a=b)がわかっていて、きい方の数量(x)をめる場合です。問題文に「~より□こおおい」と書いてあることが多いです。
のぞみさんはりんごを3こもっています。わたるくんのもっているりんごのかずはのぞみさんのもっているりんごのかずより2こおおいそうです。わたるくんのもっているりんごのかずはなんこですか。

「異種のものの数量を含む加法」

「異種のものの数量を含む加法」では、主に、2種類の単位(助数詞)が出てくるたし算だと考えてください。 子どもが2人いて、りんごを1つずつあげると、りんごが3こ余りました。りんごは最初いくつありましたか。 2人+3こ はできませんが、2人を2こと考えて、2こ+3こで考えましょう。

その他の加法

以上に挙げた3種類の他に「 求大 」、「減少前推論」も加法が用いられる場面です。指導要領で触れていないため教科書で扱われていませんが、日常生活で必要になる考えなので、必要に応じて扱ってもいいと思います。

「減少前推論」

「減少前推論」は、はじめからある数量(x)に対して減った(少なくなった)数量(a)と減った後の数量(x-a=b)をもとに、最初にあった数量x(減少)を求める場合です。問題文に「はじめになんこありましたか。」と書いてあることが多いです。
りんごを2こたべると、のこりは3こでした。りんごははじめになんこあったでしょうか。

次のページでは「繰り上がりのある足し算」について考えます。ひき算の種類についてはこちら↓↓↓
繰り上がりのあるたし算の教え方
ひき算についてはこちら↓↓↓
ひき算のパターン(9種類)

-1年生の算数
-

執筆者:


  1. […] のぞみさんはりんごを5こもっています。わたるくんのもっているりんごのかずはのぞみさんのもっているりんごのかずより2こすくないそうです。わたるくんはりんごをなんこもっていますか。次のページでは、繰り下がりのあるひき算について解説します。 たし算の種類についてはこちら↓↓↓たし算(加法)の種類 […]

関連記事

繰り上がりのあるたし算の教え方

1年生の算数の第一関門、繰り上がりのあるたし算について考えていきます。 足す数を分解するやり方(加数分解) まず、一番多くの教科書で最初に扱われている「9+3」について考えていきます。 (令和2年度か …

0のひき算を教えるときは求残?求差?

「求残」で教える 6社あるうちの5社が、「のこり」を考える求残でした。求残はブロック操作がしやすく簡単なものになります。「3-3」を例に考えてみましょう。 りんごが3こあります。3こ食べると のこりは …

1年生:立体図形の学習 授業のポイント

小学校最初の図形の学習は、平面図形ではなく、立体図形です。 これは、立体図形の方が具体性があり、立体図形の構成要素として平面図形があるからでしょう。 それでは、小学校最初の図形領域の学習である「立体的 …

かたちづくり【WEB上でできるタングラムパズル】

1年生で学習する「かたちづくり」をweb上で、できるようにしました。他学年でも、隙間時間にご活用ください。(タブレットやスマホなどのタッチパネルの方が操作しやすいです。) 画像をクリックすると、問題に …

小1担任ならフォントに気をつかうべし!

小学校1年生では、これからの学習の基礎となる基本的なことを学習します。 その中でも、最も基礎となる学習が「文字」の学習です。 特に、「数字」は、フォントによって形が大きく異なります。 下の数字を見てく …