小学1年生のひき算について考えます。平成29年度告示算数科学習指導要領解説には「求残」、「求差」、「順序数を含む減法」、「求小」、「異種のものの数量を含む減法」の5種類が、減法が用いられる場合として記されています。このページではその5種類プラス4種類のひき算のパターンについて解説します。(このページのすべての式はa:引かれる数、b:引く数、x:求めたい数と表記します。)
考え方の違いによって、ブロック操作の仕方も変わりますので注意が必要です。
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もくじ
「求残」
「求残」とは、はじめにある数量(a)から、数量(b)を取り去ったり減少したりしたときの残りの数量の大きさ(x)を求める場合です。問題文に「食べました」や「帰りました」、「のこりはいくつ」などの言葉が出てくることが多いです。

「求差」
「求差」とは、2つの数量(aとb)があって、その数量の差(x)を求める場合です。問題文に「ちがいは」や「どちらが」という言葉が出てくることが多いです。

「順序数を含む減法」
ある順番から,幾つか前の順番を求める場合や,二つの順番の違いを求める場合です。

「求小」
「求小」とは、大小2つの数量があって(aとxがあって、a>xとする)その大きい方の数量と小さい方の数量の差(a-x=b)がわかっていて小さい方の数量(x)を求める場合です。

「異種のものの数量を含む減法」
「異種のものの数量を含む減法」は、異種のものの数量(aとb)を、同種のものの数量に置き換えて、二つの数量の差(x)を求める場合です。
こどもが5人います。りんごが2こあります。1人に1こずつりんごをあげると、りんごはいくつ足らないのでしょうか。
指導要領解説に挙げられている上記以外の減法が用いられる場合についても説明していきます。
「求補」
「求補」とは、2つの数量の和(x+a=b)とどちらかの数量(a)がわかっていて、もう一方の数量(x)を求める場合です。

「増加前推論」
「増加前推論」とは、はじめからある数量(x)に対して、増加した分の数量(a)と増加した後の数量(x+a=b)がわかっていて、はじめからある数量(x)を求める場合です。はじめからある数、つまり増加前の数を求めます。

「減少数推論」
「減少数推論」とは、はじめにある数量(a)と減少後の数量(b)がわかっていて、減少した数量(x)を求める場合です。減少した数を求めるので「減少数」です。

「増加数推論」
「増加数推論」とは、はじめからある数量(b)と増加した後の数量(a)がわかっていて、増加した数量(x)を求める場合です。

次のページでは、繰り下がりのあるひき算について解説します。
[…] ひき算(減法)の種類 […]
[…] ひき算のパターン(8種類) […]
[…] ひき算のパターン(8種類) […]
[…] ひき算のパターン(9種類) […]