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1年生の算数

分離量と連続量の意味と違いを知っていますか?

投稿日:2018年10月16日 更新日:

量は、分離量と連続量に分けられます。この2つを意識して授業を行わないとと児童の混乱を招きます。

量とは…

そもそも量とは何でしょうか。量と数(すう)の違いは?

簡単に言うと、量は数(すう)に単位がついたものです。1や2は数(すう)です。1kgや2mは量です。

物が存在するとき、そこには量が発生します。その量の大きさをかぞえたとき、数が発生します。

分離量と連続量の違い

分離量と連続量の違いを色々と表現してみます。1つでもしっくりくるものがあると嬉しいです。

分離量とは分けるのに限界がある量、連続量とは無限に分けられる量

人数や動物のかずは単体以上分けられませんから分離量、水や土地の広さはいくらでも分けられるので連続量です。

この考えで間違えやすいのがリンゴです。リンゴ1個は切り刻むことができますが分離量です。

分離量とはそれ自体を手に持てる量、連続量とはそれ自体を手に持てない量

リンゴやネコなど手に持てるものは分離量、水や広さなど手に持てないものは連続量です。

水を1L持っているのでなく、コップを1杯持っているのです。

150c㎡のはがきを持っているのではなく、はがきを1枚持っているのです。

車や家は手に持てないとかそういうことではありません。車の数も家の数も分離量です。

分離量とは整数で表される量、連続量とは小数や分数でも表される量

1.8人や車2/3台という言い方はしませんね。このように整数でしか表さないものは分離量、1.5Lや1/2mなど小数や分数が自然なものは連続量です。

5年生で学習する「単位あたり量」では「1㎡に1.2人」という考えが出てきます。算数が苦手な子はこういう量に疑問を持ち、学習がストップしてしまうので注意が必要です。

分離量は「数字+助数詞」、連続量は「数字+単位」

人や匹、台、個、本などの助数詞がつくものは分離量、Lやm、gなど単位がつくものは連続量です。

どちらにもなりうるロープ

以上のことを踏まえて、ロープは分離量でしょうか、連続量でしょうか。実はロープの量はどちらにもなりうるのです。

ロープ1本とした場合には分離量、ロープ1mとした場合には連続量となります。

同じように人数は分離量ですが、人の身長は連続量です。

分離量と連続量の使い分けをした方がよい場面

分離量と連続量を意識しないでいると教師の意図しないところで児童の混乱を招きます。

分離量を割る問題

「まんじゅうが5個あります。10人で同じ数ずつ分けると1人分は何個になりますか。」「5÷10=0.5、答え0.5個」

まんじゅう1個は分離量なので、それ以上分けられませんね。問題として適していません。まんじゅう5kgなら10人で分けられます。大量ですが…。

分離量が小数になる問題

「ジュースが7dLあります。2dLずつ分けると1人分は何dLですか。」

商が小数になるわり算を学ぶ前の児童なら「答え、3人に分けられて1d Lあまる。」となります。これならOK!しかし、5年生以上の学年で「答え、3.5人」としてしまうのは注意が必要です。

分離量の比例のグラフ

「1人に1.5Lずつジュースを渡します。人数をx、ジュースの量をyとして式とグラフに表しましょう。」といった問題があるとします。

式は「y=1.5かけるx」で自然なように思えます。ではグラフはどうでしょうか。 比例のグラフは分離量を表すことに適していません。 一見、問題がなさそうに思えます。しかし、比例のグラフは本来、連続しているものを表します。分離量である人数を1.5人や2.3人と捉えられるグラフは児童の混乱を招きます。 そのため、比例のグラフでは、「1mが1.5gであるロープがります。」といったように、2つの値が両方とも連続量であるものを扱うことが望ましいです。

外延量と内包量の意味や違いを知っていますか?

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