長方形とは何かを学ぶ小学校2年生から、組み合わせの学習(コンビネーション)をする高校生まで授業で扱うことができます。
もくじ
問題
下の図の中に長方形はいくつありますか?
解法①コツコツ数える
場合分けを行いながら1種類ずつ数えていきます。単純かつ確実な考えです。小学校低中学年はこのやり方でしょう。
ただし、かなりの量になりますのでは、縦3列・横3列くらいが限界かもしれません。
解法②長方形の頂点を考える
四角形には4つの頂点があります。長方形は3つの頂点が決まれば、形が決定します。
1つの頂点(今回は左上の頂点)を固定すると、縦の頂点(ア~エ)から1つ、横の頂点(A~D)から1つを選ぶと長方形を作ることができます。
例えば、ウとB を選ぶと下の緑の長方形になります。
つまり、左上の赤い頂点を含む長方形は、4×4の16こあるわけです。これを頂点のところに式で下のように表すとします。
他の頂点も同じように考えていくと、下のようになります。
これらのかけ算の総和が答えになります。
解法③コンビネーションを考える
基本的な考えは解法②と同じです。縦5この頂点の中から2つの頂点を選び、横5この頂点の中から2つの頂点を選ぶと長方形が作られます。
この考えを式で表すと、コンビネーションを用いて、
となります。
コンビネーションを使うので高校数学の範囲となります。どこまで思考を深めるのかを子どもの実態に応じて考えて扱いましょう。
おまけ(一般化)
解法③の考えを使うと簡単に一般化できます。
「長方形が縦に(a-1)個、横に(b-1)個並んでいる図の中に、長方形はいくつありますか?」
縦の頂点はa個あり、この中から2この頂点を選び、
横の頂点はb個あり、この中から2この頂点を選ぶので、
となります。
今回は長方形の数について考えました。
正方形の数について考える授業についてはこちらをご覧ください。少し簡単です。
正方形はいくつある??