卒業式や入学式、お誕生日会など、小学校では様々なイベントに向けて輪飾りを作りますね。
その輪飾りを作るのに、折り紙を何枚使うのかを算数的に求めてみたいと思います。
5年生以上の授業でも扱うことができますよ!
もくじ
約束&理想化
折り紙をどのくらい使うのかを求める前に、折り紙のサイズやどのくらいの大きさの輪飾りかなどの約束を決めます。
使う折り紙は一般的な大きさである15cm四方のものとしましょう。
そして、折り紙を1.5cmずつ切っていきます。
つまり、1枚の折り紙から10枚の輪を作ることができますね。
また、糊付けは1cmとし、
輪飾りは全部で10m作ることとしましょう。
本来であれば、輪と輪の間には隙間ができます。
しかし、今回は下のようにぴったりくっつくとし、紙の厚さも無視できるものとします。
このように考えることを理想化といいます。

また、できた輪は、本来であれば、引っ張られて楕円になりますが、小学生の算数ですので、新円だとしましょう。これも理想化です。
求めてみよう!
それでは、考える材料が揃ったところで、折り紙が何枚必要かを考えてみましょう。
まず、折り紙を1.5cmずつに切った紙を、輪にしてみましょう。のりしろは1cmですので、できた輪の円周は14cmになります。
次に、輪の直径を考えてみましょう。「円周=直径×円周率」ですから、「14=直径×3.14」を計算します。
輪が1こで約4.46cm分ですから、これが何こ分で10mになるのかを考えます。
1000÷4.46で約224です。つまり、細長い紙を224枚使うということですね。
折り紙1枚から、10枚の細長い紙を10枚作れるので、
224÷10で、22.4枚折り紙が必要だということがわかります。
つまり、一辺が15cmの折り紙が23枚あれば、10mの輪飾りが作れることが求められました!!
おまけの公式化
それでは、上記の輪飾りの計算を一般化してみましょう。
細長い紙の短辺は1.5cm、のりしろは1cmであることは変えないで考えてみましょう。
折り紙の一片を a cm、作りたい輪飾りの長さを b cm、円周率をπとします。
輪の円周が、( a -1)cmなので、直径は( a -1)/π cmです。
輪飾りをbcm作りたいので、直径で割ると、
必要な輪の数は、b÷( a -1)/π を計算してbπ/( a -1)枚です。
一枚の折り紙から作ることができる細長い紙の数は、a /1.5 枚。つまり 2a/3枚です。
最後に、bπ/( a -1)÷ 2a/3を計算して、
必要な折り紙の数は、3bπ/2a( a -1) 枚です。
輪飾りの公式完成!!ただし、2a/3 が整数になる場合ですが…。