6年生の比例学習の山場です。比例関係を使って、日常の問題を解決します。
この学習では、できるだけ比例関係を使って児童の身近にある問題を解決させたいですね。
あなたならどのような日常の問題を扱いますか?
もくじ
比例関係を使って解決したい日常の問題
それでは、どのようなものが問題として適しているのか説明していきます。
紙を600枚用意しよう!
最も定番で、最も教科書に載っているのが大量の紙を用意する問題です。
児童が手分けして数えられないように、相応の枚数を求めることが必要です。
私は3人組で600枚を用意させました。
紙の枚数と紙の厚さ
紙の枚数と紙の重さ
が比例関係にあります。
10円玉貯金を、貯金箱を壊さずに金額だけ知ろう!
貯金箱の中の金額を貯金箱を壊さずに知りたいと思ったことはありませんか?
あらかじめ、貯金箱自体の重さを知っていて、10円玉以外の硬貨は入ってないという約束を確認しましょう。
貯金箱の重さと金額は比例の関係にあります。
(貯金箱の重さを入れてしまうと一次関数になってしまいますよ)
エコキャップを集めてワクチンを10人分作ろう!
学校で回収することの多いエコキャップを教材にしてみました。(最近は反対運動もありますが)
1人分のワクチンを作るには、800個のエコキャップが必要です。
また、1人分のワクチンを作るには、2kgのエコキャップが必要です。
作ることのできるワクチンの量とエコキャップの数
作ることのできるワクチンの量とエコキャップの重さ
は比例関係にあります。
昔は風呂でした
昔の教科書における比例の活用の問題といば、浴槽にお湯をためる場面でした。
1分で1cmお湯がたまります。浴槽の高さ40cm分のお湯を入れるには、お湯を入れ始めてから何分後に止めに行けばいいですか?
といった問題です。
現代の小学生に出したら、「うちは勝手にお湯が止まるので行く必要はありません。」と言われるでしょうね…。
また、オシャレな浴槽が多く、中が2段になっている浴槽があるなど、比例になりませんね。
最近では、浴槽のかわりに、水槽に水を貯める問題に変わってきたように思います。
授業におけるポイント
重さを量る際には、電子ばかりではなく、アナログばかりを使うことをおすすめします。
日常の問題を算数の問題として扱いますので、数値に多少誤差が出ます。
6年生段階の児童にとって、この誤差は受け入れ難く、下の様な表になると、「比例してないよ!」と言ってきます。
アナログばかりを使えば、児童自らが「比例してるからこっちの目盛りだな」と都合よく読んでくれるのです。
また、よくやってしまうのが、本当に答えがあっているのか確かめる活動です。
例えば比例を使って600枚の紙を用意したあとに、全員で協力して600枚あるのか数えるのです。
だったら初めから数えろよ!
と思いますよね。
ぜひ、児童の実態に合った問題を提示し、算数の生活化を図ってみてください!